弘前大学大学院保健学研究科 医用工学/医療情報工学 野坂研究室

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科学研究費助成報告書

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当研究室で実施している科学研究費助成事業成果の一般向け成果公開ページです。

1)日本学術振興会 科学研究費助成事業(基盤研究(B)) H2527

乳がんセンチネルナビゲーション手術支援のための術中迅速画像診断技術の開発

【研究目的】

乳がんにおける腋窩リンパ節転移の有無は外科切除範囲の決定や予後因子として極めて重要であり,外科的摘出時においてはリンパ流が最初に流入するセンチネルリンパ節(SN)に対するがん細胞転移の検索が必要不可欠となります。

乳がんセンチネルナビゲーション手術(SNNS)は,SNの分布や転移の有無を指標として,切除範囲を最小限とする手術ですが,肉眼的検出が困難な微少転移乳がんの存在が再発上の問題となっており,高精度かつ短時間で実施可能な術中迅速診断技術の開発が求められています。

そこで本研究では,有機液晶波長可変蛍光フィルター技術を用いたマルチレイヤー蛍光バーチャルスライドシステムならびに多焦点蛍光画像可視化のための画像処理技術の確立と本システムでの迅速乳がん転移細胞蛍光検査技術の研究を行い,『乳がんセンチネルナビゲーション手術支援のための術中迅速画像診断技術』として基盤技術を確立することを目的として研究を行っております。

【これまでの研究成果】

H25研究事業を現在行っておりますので、特許、論文投稿を終え次第成果を掲載させていただきます。

2)日本学術振興会 科学研究費助成事業(挑戦的萌芽研究) H2426

コメディカル学生における協同学習とe-ラーニング併用型医学教育プログラムの開発

【研究目的】

我が国の医学水準は世界トップクラス水準であるものの,コメディカル系学生のカリキュラム編成は国家資格取得指定科目上飽和状態にあり,学生の学力低下を補完し,最新医療技術を教授するためには教員中心型の講義展開は限界に達しており,学生主体型教育との併用が必要とされています。

本研究ではコメディカル学生対象として専門知識向上とプロフェッショナル意識向上のため,医学教育におけるCollaborative Learningとe-ラーニング併用型専用教育プログラムを開発し, e-ラーニングによるPDCAに基づく学習支援,またCollaborative Learningによる新たな学生主導型医学教育方法の確立を目指します。

 

【これまでの研究成果】

コメディカル系学生教育では学部基礎教育と臨床現場スキルとの間において溝が広がりつつあります。在学4年間の限られた時間の中で基礎教育と臨床教育とのギャップを補完するには、これまでの教員主導型の講義展開や実習から学生主体型学習(Active Learning)への転換が必要となります。そこで本研究では臨床検査学生教育におけるActive Learningの確立を目的として、ジグソー学習法とテスト=テイキング=チーム法を用いて協同学習を実施し、その学習効果について検証すべく弘前大学医学部保健学科検査技術科学専攻学生を対象として協同学習チームを構成する学生6名に対し、ジグソー法とテスト=テイキング=チーム法による協同学習での教え合い技法について指導を行い、その教育効果を評価しました。

その結果、ジグソー法とテスト=テイキング=チーム法による協同学習では、Active Learningによる継続的な学習効果が早期から認められ、有意に学習到達度が向上していた。このことから協同学習は臨床検査学生の知識量の底上げと学生間での教授能力の向上に有用であると考えられました。

研究室概要 研究者紹介

弘前大学大学院保健学研究科 (弘前大学医学部保健学科)

〒036-8564
青森県弘前市本町66-1
総合研究棟(本町) 5F
TEL.0172-39-5918

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